2017年10月26日「入管法判例分析と入管関係最新情報(第2回)」の様子

 10月26日に開催された「入管法判例分析と入管関係最新情報」第2回の講義についてレポートします。

 今回の講義は、前回の復習でもある、判例を利用する際の注意点に関する説明から始まりました。様々な事情が絡み合う複雑な案件や、許可になるか不許可になるか微妙な案件を我々入管行政手続の専門家が取り扱うとき、申請人にとって有利な土俵を設定するため、判例を利用して裁量統制や事実認定統制を行うことは必須となりますが、その際、使用する判例の射程範囲に関する理解が何よりも大切であることが、繰り返し説明されました。

 また今回は、山脇先生が裁量統制や事実認定統制を行う際に作成された「法律意見書」の実物も公開されました。実際に使用された文書を拝見すると、判例理論を使って箍をはめていく具体的手法がよくわかるため、私も含めて受講生全員の裁量統制や事実認定統制に関する理解が、飛躍的に深まったのではないかと思われました。

 講義の後半では、今月1日から施行されている技能実習法に関する解説パートも始まりました。今回は、大型許認可立法である技能実習法の内容を整理、理解するための大きな視点・視座に関して、丁寧に解説して頂きました。

 本講座も次回は第3回目となり、内容もいよいよ本論へと入っていくものと思われます。非常に高いレベルの内容の講義が続き、予習・復習が大変かと思いますが、皆さんと一緒に楽しみながら学びを含めていければと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

文責:三浦