◆開催日: 2012年7月28日(土) 13:30pm~16:30
◆タイトル: 改正入管法シンポジウム
【シンポジウム結果報告】
3年がかりで全面改正され、7月9日から施行された「改正入管法」、未だ不透明や今後予測の立たない箇所が多く見られます。
当研究会の浅川先生・中村先生・中井先生をはじめとした、入管法の専門家を迎え、「改正入管法」に係る多くの問題点と、さらなる改正に向けての要望に関する「シンポジウム」が開催されました。
◆当会顧問浅川晃広先生の結果報告
シンポジウムの第一部の基調講演では、私のほうから、「経済・社会政策としての入管政策へ向けて」と題して、「在留カード」の導入により、不法滞在抑止のインフラ整備がなされた結果、経済的に有益な外国人の積極的な受け入れ、そうでない外国人の在留の制限を志向するべきだという問題提起を行った。
第二部のパネルディスカッションでは、「マクロ」と「ミクロ」の視点からの議論がなされた。「マクロ」としては、外国人の経済的パフォーマンスを求め、それを軸にした受け入れを目指していくという総論的合意がなされたと思われる。「ミクロ」については、新システムが大きなエラーを起こしている状況であり、細かい点については様々な意見があるものの、可能な限り円滑なものとすべく、行政のみならず、実務家、研究者が積極的に協力していくべき、という意見があった。
このことからも、当面は新システム稼働上の問題を乗り越えたうえで、それと同時に、今後の入管政策の策定、より具体的には、「経済的パフォーマンス」を軸とした入国・在留基準の策定に着手していくべき段階であるという認識が深まった。
◆当会顧問足利弥生先生の感想 →コチラをご覧ください